出典について
この記事はInfluxData BlogのPaul Dix氏によるAnnouncing InfluxDB, Telegraf and Kapacitor 0.12 – Kill Query and New Functions(2016/4/5)を翻訳したものです。
InfluxDB、Telegraf、そしてKapacitorの0.12.0 GAがリリースされダウンロードできるようになったことをお知らせできて嬉しく思います。
InfluxDBの改善
InfluxDBのスタンドアローンサーバーとしてはこのバージョンが最初のバージョンとなります。アップグレードするためにはちょっとしたメタデータのマイグレーションが必要となるので注意してください。アップグレードの詳細についてはこちらをご覧ください。オープンソースのプロダクトをご利用で高可用構成をご検討の方には、InfluxDB Relayの最初のバージョンをご用意しました。
このリリースの最も重要な機能追加は、クエリー管理および制限の機能です。実行中のクエリーが次のクエリーで確認できるようになります。
SHOW QUERIES
次のクエリーで指定のクエリをkillできます。
KILL QUERY
これは長い間要望されてきた機能の1つで、これにより管理者が長い間実行され続けているクエリーをkillできるようになります。クエリーが実行可能な、ポイント、シリーズ、group by間隔の制限値を設定するコンフィグオプションも追加しました。
ユーザーがこの制限を超えるクエリーを発行すると、クエリーは強制終了されエラー応答が返却されます。設定についてはコンフィグファイルのサンプルで確認できます。
このリリースでは長い間機能リクエストの一覧にあった2つの関数が追加されました。DIFFERENCE関数、MOVING_AVERAGE関数です。
このリリースには22の機能追加と13のバグ修正があり、詳細はCHANGELOGをご覧ください。
訳注:
Telegrafの機能拡張
Telegrafとは?プラグインアーキテクチャを採用するInfluxDBのネイティブのデータコレクタで、既に60を超える入出力に対応しています!
0.12のリリースとともに下記を含むたくさんのすばらしい機能がリリースされています。
- コンフィグファイル内での環境変数のパース。コンフィグファイル内で環境変数を指定できるようになりました(
$USER
や$MYSQL_HOST
など)。コンフィグ内のどこにでも利用でき、タグおよび設定項目としてstring、boolean、integer型の変数が設定できます。 - JSONのシリアライザー: TelegrafはデータをJSON形式で出力できるようになりました。
- 特定値のパース: Telegrafはスクリプトあるいは実行ファイルからそれぞれの値をパースできるようになりました。
cat /proc/sys/kernel/random/entropy_avail
をexec
コマンドのように簡単に書けてパースされた値を取得することができることになります。 - Nagiosパーサー: execプラグインを使ってnagiosのスクリプトが実行できるようになりました。
- IPMIハードウェアセンサー: ipmitoolがインストールされている環境において、
ipmi_sensor
プラグインを使って各センサーのデータを取得できるようになりました。 - couchbase入力プラグイン: couchbaseサーバーから統計情報を取得できるようになりました。
Kapacitorの機能拡張
Kapacitorとは?InfluxDBのネイティブのアラート、およびユーザー定義関数(TICKscript経由)をサポートする事前/事後データ処理エンジンで、リアルタイムに異常検知のようなことをできるようにするものです。
Kapacitor v0.12.0ではTICKscriptの構文に大きな改善が行われています。2つの新しい演算子が導入され、タスクパイプラインがどのような構造になっているかを明らかになり、ユーザー定義関数がどこで使われているかが明確になりました。新しい構文に加えてTICKscriptを共通標準に整形する機能も実装されています。TICKscriptの読み書きがきれいにそして正確にできるようになったので問題自体に焦点をあてることができるようになりました。これらの変更とともにいくつかのバグが改修されています。詳細はCHANGELOGのリリースノートをご覧ください。
※訳注: Kapacitorで利用されるDSLをTICKscriptと呼んでいます。
次のステップ
- TICKスタックの0.12をダウンロードしてください!
- 0.8x系列あるいは0.9x系列から0.11への移行についてお困りですか?我々がサポートいたします!移行プロジェクトを開始させるためにcontact@influxdata.comにご連絡ください。
- InfluxDBの知識のレベルアップご所望でしょうか?我々がお安く提供するオンライントレーニングや公開トレーニングを確認してみてください。